ショッピングサイトやネットバンキング、情報サイトのメンバーページ…と、パソコンやスマホを使う上で、IDやパスワードを入力する機会って増えていますよね。新たなWebサービスを利用するたびに増えていくパスワード、あなたはどうやって決めていますか?
「忘れちゃうから」と、複数のWebサービスでパスワードの「使い回し」をしている人も多いはず。インターネットのセキュリティソフトなどを取り扱うトレンドマイクロが行った「パスワードの利用実態調査 2014」によると、なんと90%以上の人がパスワードを使い回していることがわかりました。
調査元:トレンドマイクロ
調査対象:ログインが必要なWebサービスの利用者518人
なかにはすべて1種類のパスワードを使い回す人も!
まずはパスワードを何種類使い分けているのかを確認してみました。
■使い分けているパスワードの数
第1位:”2~3種類”でほぼ全てのWebサービスを利用している 56.4%
第2位:”1種類”でほぼ全てのWebサービスを利用している 15.8%
第3位:”4~5種類”でほぼ全てのWebサービスを利用している 12.0%
第4位:”6種類以上”でほぼ全てのWebサービスを利用している 8.9%
第5位:全てのWebサービスで異なるパスワードを設定している 6.9%
どうやら56%と半数以上の人が2~3個のパスワードを使い回しながら利用しているようです。確かに、実感値と合いますね。
中にはたった1個のパスワードですべてのサービスを使いこなすという猛者も15.8%の確率でいます。ぜひとも、バレないように心がけてくださいね。
ちなみに、パスワードを使い回す理由としては、過半数の人が「異なるパスワードを設定すると忘れてしまう」と回答しました。「異なるパスワードを考えるのが面倒」と答えた人も少なくないようです。
気持ちはわかりますが、昨今のデータ流出状況などを見ていると、危険な状態かも!?
手帳やメモにパスワードを管理する人が多数派。ハイテク派に付箋派も
では、複数のパスワードを利用している人は、どのように管理しているのでしょうか?
Q.あなたは普段、Webサービスにログインするためのパスワードをどのように管理していますか(複数回答)
第1位:手帳やノートにメモする 44.2%
第2位:書いたり、保存せずに覚えておく 36.5%
第3位:携帯電話などのメモに保存する 16.0%
第4位:パソコン上の文書ファイル(メモツール含む)に保存する 暗号化はしていない 12.0%
第5位:メモした紙をデバイスの近く、あるいは見えるところに貼っている 7.5%
第6位:ウェブブラウザの管理機能(オートコンプリート機能)を使う 6.4%
第7位:自分あてにメールを送付、あるいはドラフトとして保存する 5.4%
第8位:パソコン上の文書ファイル(メモツール含む)に保存する 暗号化している 5.0%
第9位:パスワードを管理できるサービス・ソフト・アプリで管理している4.2%
手帳やノート派が1位でした。思わず納得する人も多いのではないでしょうか?
ただ、回答した人の多くが、現状の方法で万全だとは思っていないようで、約70%の人が「現在の自分のパスワード管理方法ではセキュリティ上リスクがある」と答えたそうです。
トレンドマイクロの調べでは、ID/パスワードを使いまわすユーザを標的に不正ログインを行う、「アカウントリスト攻撃」が2013年だけで68万件も起きていることがわかったとか。こんな話を聞くと、「早く使い回しをやめなきゃ…」と思いますよね。
パスワード管理ツールを導入したりして、可能な限り「使い回し」をやめたいものです。